資金繰り対策

キャッシュ・フロー経営のすすめ
経営者は、まず「利益」と「キャシュ・フロー」は同じでないこと、また、利益が出ていても資金繰りが 行き詰まることがあることをよく理解しなければなりません。
中小企業経営者は、世界的な金融危機の時代であろうとなかろうと、いつの時代でも地道な努力によってお客様第一主義を貫き、キャッシュ・フローを重視し、毎年少しずつでもキャッシュを増やしていく経営を目指していく必要があります。

資金ショートを防ぐ
資金繰りは人間にとっての「血液の循環」のようなもの、血液が循環しなければ人は死んでしまいます。
企業であれば資金繰りが行き詰まれば、どんなに優秀な人材がいても、またどんなに凄いノウハウや特許を持っていても倒産する可能性があります。
経営者は冷静に利益とキャッシュの違いをきちんと理解し、一定以上(月商の約1〜2ヶ月分)にキャッシュ・ポジションを高め、資金繰りにびくびくしなくてもよい体制を築くことが大切です。
資金繰りを改善するために、たな卸資産の適正在庫の確認及び処分、売掛債権の回転率、買掛債務の水準の検討、不良資産の処分等を検討する必要があります。

緊急時の資金繰り対策
まずは会社の現状を分析し、固定費削減、売掛金の回収促進、たな卸在庫回転率の向上、遊休資産の処分などによる財務内容の改善から資金捻出がどの程度できるかを検討し、それでも不足するなら緊急経済対策による融資制度の活用を考えます。この場合、社長個人を含んだ資金調達方法がないか(例えば小規模企業共済制度の借入など)を幅広く確認して万一に備えることが要求されます。

借入だけでは難しければ、経営改善計画を作成のうえ金融機関に対して既存借入の条件緩和の申し出などを速やかに行うことになります。

金融機関はどこを見るのか
金融機関はその企業全体の資金が、ある期間にどのような動きをしたのかを見て資金繰りの良し悪しを確認しています。

(1)状況は良好と判断される資金の動き
・長期借入金や増資などによる長期的な資金で売掛金やたな卸資産などの流動資産の増加による資金不足分をカバーしているケース
・利益の留保による株主資本の蓄積で売掛金やたな卸資産などの流動資産の増加を賄っているケース

(2)状況は悪化と判断される資金の動き
・赤字補填のため短期借入金などの流動負債が増加しているケース
・短期借入金などによる短期資金で機械設備などの固定資産を増加させているケース
・たな卸資産などの流動資産を減少させて機械設備などの固定資産を増加させているケース

(3)健全か不健全かの判断基準
簡単に表現すれば黒字決算で得た内部留保で売上高アップによる売掛金増加に伴う運転資金不足を補ったり、流動負債・固定負債を返済することで財務内容の好転化をはかっていれば健全ですが、安易に赤字補填を短期借入金で賄ったりして資金の帳尻あわせをしている会社は不健全と判断されてしまうということです。